ボート協会、被害学生の訴えを不問に 仙台大漕艇部・パワハラ問題

 仙台大漕艇部監督の教授(58)がパワーハラスメント行為を指摘されている問題で、被害に遭った男子学生が内部通報制度に基づき日本ボート協会(東京)に調査を求めたものの、十分な調査もなく不問に付されていたことが、河北新報社の取材で分かった。

 学生は2020年9月、ボート協会の内部告発相談窓口に音声データを送付。データには、監督が机をたたくような威圧的な音を出しながら学生を叱責(しっせき)している場面や、「ふがいない」と学生の人格を否定する発言が収録されていた。

 協会からの調査結果の文書は同11月に学生の元に送付された。パワハラに関して「貴殿と監督の事実関係に対する認識に大きな隔たりがある」とし、任意調査や遠隔地であることを理由に「事実関係を認定することには限界がある」と記載されていた。「新たな紛争、混乱を招きかねない」と、ごたごたになることを避けるために調査を打ち切るとも受け取られかねない内容も書かれていた。

 協会の内部通報規定では、パワハラやセクシュアルハラスメントといった不正行為の早期発見と是正を図ることが明記されている。協会の担当者は取材に「適切に対応した」と話した。

 学生は19年4月から半年近くにわたって監督からパワハラを受けたとして、松山地裁今治支部に約4400万円の損害賠償を求めて提訴。協会に送ったものと同じ音声データを証拠提出している。

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