東北の図柄ナンバー 人気は弘前、仙台、白河 最下位は…

 観光名所や特産品がデザインされた自動車の図柄入りナンバープレート。国土交通省が2018年10月、地域の魅力発信を目的に全国41地域で交付を始めて3年、今や58地域に広がった。8地域が導入する東北ではどんな図柄が人気なのだろう。「走る広告塔」の普及率を調べた。
(編集局コンテンツセンター・佐藤理史)

弘前(東北運輸局提供)

 東北運輸局によると、図柄プレートは2021年3月末現在、全国で計19万1439台分が交付された。地域内の車両数に対する交付数から割り出した普及率は0・74%。1000台のうち7台程度にとどまる。
 東北の図柄プレートは青森県の「弘前」、岩手県の「岩手」「盛岡」「平泉」、宮城県の「仙台」、山形県の「山形」「庄内」、福島県の「白河」。
 普及率が最も高いのは「弘前」の2・16%で、全国3位。弘前市と西目屋村の計2711台に交付された。プレートの下半分に桜をあしらい、津軽地方のシンボル岩木山と弘前城がそびえる。
 弘前市地域交通課の小山内孝紀課長は、デザインの評判の良さを要因に挙げた上で「15年前に『ご当地ナンバー』を目指したものの要件を満たせなかった経緯があり、市民の熱が高まっていた。待ち焦がれていた人以外にも選ばれるよう、さらに周知を図りたい」と意気込む。

仙台(東北運輸局提供)

 続く「仙台」の1・20%は全国12位。交付数7644は全国5位と主要都市の貫禄を感じさせる。杜の都らしく、七夕まつりの吹き流しや藩祖伊達政宗の騎馬像を配した。
 0・86%の「白河」は全国24位。白河市、矢吹町など5市町の836台に交付された。白河だるま、小峰城などが描かれる。

白河(東北運輸局提供)

 以降は普及率が全国を下回る。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をモチーフにした「岩手」は0・69%(全国29位)。赤いサクランボが印象的な「山形」は0・67%(30位)。盛岡市、滝沢市など5市町の「盛岡」(0・47%、39位)は岩手山や盛岡城跡公園の石垣を、鶴岡市、酒田市など5市町の「庄内」(0・47%、41位)は稲穂と鳥海山をデザインした。

岩手(東北運輸局提供)
山形(東北運輸局提供)
盛岡(東北運輸局提供)
庄内(東北運輸局提供)

 現段階の最下位は「平泉」(0・39%、45位)。一関市、奥州市など4市町の21万台以上が対象だが、交付数は828にとどまる。10万人超の署名を集めて14年、ご当地ナンバーを誕生させた歴史を踏まえると寂しい数字だ。
 平泉のプレートは世界遺産・平泉をほうふつとさせる金色。他の地域とは一線を画し、高級感が漂う。
 一関市政策企画課の熊谷尚孝主任主事は私見と断った上で「(デザインは)差別化を図る狙いだったが、目立ちたくない人が多いのかもしれない。公募で決まったので、PRの方法を考えて推移を見守りたい」と話す。

平泉(東北運輸局提供)

 ちなみに全国トップは、朱雀が羽ばたくデザインが人気の「飛鳥」(奈良県橿原市など)。3・82%を誇る。
 今後、弘前や仙台がいっそう人気を伸ばすのか、平泉が巻き返すのか。はたまた、図柄の変更もありうるのか。かつて一世を風靡(ふうび)した「ゆるキャラ」のように地域間で競争するものではないといえ、普及率は発信力にも直結する。1年後、2年後にどう変化するのか注目だ。

飛鳥(飛鳥ナンバー協議会提供)

[図柄入りナンバープレート取得の流れ(現在の番号で交換する場合)] 車検証を用意し、ウェブサイト「図柄ナンバー申込サービス」(一般社団法人全国自動車標板協議会)から申し込む。
 期限内に交付手数料を支払う。普通車の手数料は7000円台から9000円台。「仙台」の場合は7600円。1000円以上の寄付金を払った場合だけフルカラー版になる。寄付金は、公益財団法人日本デザインナンバー財団が管理し、交通利便性向上や観光振興に充てられる。
 注文を受けてから作製するため、入金確認から交付まで10営業日ほどかかる。ウェブから自動車登録番号標交換申請書を印刷した上で、指定期間内(1カ月間)に管轄の運輸支局で変更する車を持ち込み、受け取る。この他、運輸支局の窓口で申し込む、ディーラーなどに代行を依頼する方法がある。

[ご当地ナンバー]従来の運輸支局などの所在地名ではなく、地域が希望する地名を表示できる制度。2006年に導入された。これまでに計46種が誕生した。

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