浪江に「復興牧場」 福島で最大規模、生乳年1万トン目指す

 東京電力福島第1原発事故からの復興に取り組む福島県浪江町に、大規模畜産(乳牛)の復興牧場が建設される。町と全国酪農業協同組合連合会、県酪農業協同組合の3者が3日、連携協定を結んだ。4年後には、年間約1万トンの生乳を生産する県内最大の牧場になる見通し。

 復興牧場は町東部の棚塩地区の24ヘクタールに立地し、牛舎やバイオガスプラント、研修棟などが建設される。町に無償譲渡された東北電力浪江・小高原発予定地の一部で、国の福島再生加速化交付金を使って町が約95億円で整備、株式会社が運営する「公設民営」になる。
 調印式で吉田数博町長は「町の畜産業は震災と原発事故で大打撃を受け、ほとんど再開されていない。復興牧場で循環型農業を目指したい」とあいさつ。県酪農協の宗像実組合長は「浪江はもともと酪農が盛んな土地柄。地域再生に貢献したい」と話した。
 復興牧場は来年着工、24年度に完成し、翌年には乳牛1300頭を含めて約2000頭の牛を飼育する。運営する会社は23年に設立する予定で、全酪連と県酪農協が計8割、残りを町内の農家17戸が出資する。
 生乳に加えて年間1万2000トンの堆肥も生産し、除染作業で表土を失った町内の農地に活用する。将来は飼料作物の生産も増やして持続可能な循環型農業を目指すという。メタンガスで発電するほか、次世代の人材を育てる研修設備も充実させる。

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