【独自】ジュンク堂仙台TR店閉店へ 出版不況、コロナ禍で客足減少

閉店が決まったジュンク堂書店仙台TR店

 仙台市青葉区のジュンク堂書店仙台TR店が7月18日に閉店することが、分かった。ネット書店と電子書籍の普及に加え、新型コロナウイルス禍で客足が減少。テナントの契約満了に伴い、撤退を決めた。24年前に仙台駅前に進出以来、市内で最大3カ所あった店舗は全て姿を消す。

 ヤマダ電機LABI仙台が入る仙台TRビルの地下1階にある店舗は、2011年7月にオープン。売り場面積約1800平方メートル、取扱書籍数は約25万冊。専門書も豊富な東北有数の大型書店として親しまれた。

 神戸市発祥のジュンク堂書店は1997年、全国展開の先駆けとして東京の池袋本店と同時期に、仙台駅前のイービーンズ内に仙台本店を開設した。2003年には仙台ロフト店もオープンさせた。

 東日本大震災後はイービーンズの改修工事のため、仙台本店を仙台TRビル内に移転。イービーンズで本店の営業を再開した後は計3店舗を数えたが、順次閉店して14年11月以降は仙台TR店だけになった。

 新型コロナ感染拡大に伴って20年春に出された緊急事態宣言では、店舗を一時休業。宣言解除後、午前10時~午後9時の通常営業に戻したが、客足は完全には回復しなかった。

 市内では20年ほど前、ジュンク堂など大型書店進出のあおりを受けて協同書店、高山書店といった地元老舗の閉店が相次いだ。出版不況にコロナ禍も重なり、大型書店自体も撤退を余儀なくされた格好だ。

 出版科学研究所によると、出版物の推定販売金額は書籍が1996年、月刊誌・週刊誌は97年をピークに低落傾向が続く。2020年の電子出版は前年から28・0%増加して出版市場全体の24・3%を占める。書店経営は規模を問わず厳しさを増している。

 ジュンク堂書店は15年、大日本印刷傘下の丸善CHIホールディングス子会社の丸善書店に吸収合併された。ジュンク堂の仙台TR店長を兼ねる石原聖丸善仙台アエル店長(45)は「閉店は残念だが、引き続き丸善の方で多様なニーズに応えていきたい」と話す。

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