4月下旬、仙台市内の会社員の男性(25)が新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。一家4人全員が、急速に拡大する「N501Y」変異株に感染したとみられる。症状が悪化し肺炎になった男性の闘病体験を振り返り、改めてウイルスの脅威と予防策の徹底について考える。
(生活文化部・浅井哲朗)
運ばれてきた男性の肺のコンピューター断層撮影(CT画像)に、担当医師は表情をこわばらせた。
「20代、基礎疾患なしでここまでひどくなるなんて。深刻な状況もあり得る」
5月3日午後、仙台市内の新型コロナ患者受け入れ病院。特徴的とも言えるまだら状の白い影が、両方の肺に浮かび上がっていた。
血中酸素濃度は93%と正常値を下回っていた。一方で、呼吸は肺の状態ほど悪くなく、酸素吸入の必要はない。2段階ある中等症のうち、軽い方の「1」と診断された。
医師は直ちに新型コロナ治療薬の「レムデシビル」とステロイド系抗炎症薬を処方した。免疫が暴走して臓器を傷つける「サイトカインストーム」は若いほど重症化しやすく、何としても防がなければいけない。
「肺炎です。しっかり治しましょう」。医師は告げた。
「やっぱり…」。4日間、絶え間なくせきが出て消耗しきっていた男性には、動揺する元気もなかった。
男性が異変を感じたのは、1週間前の4月26日。朝の検温は36度8分。少し体がほてったが、通常通り出社し、夕方までデスクワークに励んだ。へんとうが腫れやすい体質から来る熱っぽさだと思った。
退社時間が近づく午後5時ごろ、体の中が急に熱くなるのを感じた。念のため、いつものバスではなくタクシーで帰宅。体温は38度8分に跳ね上がっていた。
家には50代の父母、20代の姉がいる。自室で夕食を取り、入浴は控えた。ドアノブや階段の手すりなど、男性の動線の全てを母親がアルコール消毒した。
翌27日午前、かかりつけ医の下で新型コロナの抗原検査を受けた。15分後、陽性を知らされた。
「今すぐ帰って来て」。出勤していた家族全員に連絡した。会社関係者と、数日前に会った友人ら3人が濃厚接触者に当たる。電話で事情を説明した。家族も職場などへの説明に追われた。
マスクや手洗いなど、日常の感染対策は人並み以上にやっていた。「ショックだった。密な状況にいたことはなかった」。感染経路は「不明」とされた。
翌28日午後、感染対策をした保健所の車が迎えに来て、隔離ホテルへ運ばれた。症状は熱だけ。悪化への不安はさほどなかった。
この日から、PCR検査を受けた家族が立て続けに陽性となった。このうち母の感染ウイルスがN501Y変異株だったと後に判明した。男性が受けた抗原検査では変異の有無まで特定できなかったが、担当医師は「変異株に感染していた可能性はある」とみる。
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