福島の川底から縄文期のケヤキ巨木 火砕流の爆風になぎ倒されたか

5400年前の巨木にロマンを感じた見学者が訪れている=三島町

 5400年ほど前に福島県の奥会津であった噴火で倒れたとみられるケヤキの巨木が、同県三島町の建設会社で展示されている。町内を流れる大谷川の川底に埋もれている状態で見つかった。掘り出した関係者は縄文時代に奧会津に広がっていた豊かな森に思いをはせている。

 ケヤキは昨年5月、地元の木材利用活性化に向けて活動している一般社団法人IORI倶楽部(三島町)の会員が、川遊び中に見つけた。今年2月、林業者の協力を得て掘り出した。

 川底と河川敷にまたがって埋まっていたケヤキは長さ14・8メートル、最も太い部分の直径1・5メートル。重さは約15トンだった。太い部分は400年まで年輪を数えられた。空洞があるために数えられなかった芯の部分を含めると樹齢600年と推測される。

 加速器分析研究所(川崎市)の放射性炭素年代測定によると、およそ5400年から5600年前に倒れた樹木とみられる。産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は、約5400年前にあった沼沢火山の火砕流噴火の爆風でなぎ倒された可能性が高いと判定した。

 巨木の先端の約5メートルの部分(最大の太さ約80センチ)や炭化したとみられる樹皮の一部などを、IORI倶楽部会員の佐久間建設工業森林事業部の家具・木工品ショールームで展示中。樹木が化石化せずに保たれていた点に注目する研究者らから視察、調査の申し出があるという。

 IORI倶楽部の佐久間源一郎理事長は「想像よりずっと古い巨木だった。縄文時代に豊かな森が広がっていたと推測できる。こうした事実や歴史、文化を子どもたちや後世に伝えていきたい」と話す。

 展示は午前9時~午後4時、土日曜日、祝日を除く。連絡先は0241(42)7802。

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