葛尾村民、帰還困難区域解除へ不安も 村が除染などの現状説明

懇談会で帰還困難区域の現状を住民に説明する篠木村長=福島県三春町

 東京電力福島第1原発事故による全域避難が5年3カ月続いた福島県葛尾村は27日、来春の一部避難指示解除を目指す帰還困難区域について、主要避難先となっている同県三春町で行政懇談会を開いた。

 帰還困難区域の野行地区から94人中28人が出席した。環境省の担当者は昨年度で除染がほぼ完了したことを報告。村は居住の可否を探る除染検証委員会を8月に設置することを表明した。帰還に向けた準備宿泊が今秋にも始まるのを前に、地区内に宿泊交流施設を整備する方針も示した。

 懇談会では安全性を不安視する声が住民から相次いだ。三春町に避難している金谷喜一さん(69)は終了後の取材に「除染したと言っても線量が高いところはある。農業を再開できるかも心配だ」と話した。

 篠木弘村長は「住民の要望を聴き、話し合いながら避難解除に向けた取り組みを進めたい」と語った。

 帰還困難区域のうち、早期避難解除を目指す特定復興再生拠点の外側は除染の有無などが未定のまま。国は地元が求めた6月中の方針明示に応じず、10人の対象住民は全員欠席した。

 帰還困難区域は昨年3月に双葉、大熊、富岡3町で一部先行解除されたが、主にJRの駅や周辺道路が対象だった。居住を想定する区域は来春、葛尾村のほか双葉、大熊両町で初の解除となる。

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