処理水薄めてヒラメ飼育 東電、安全性確認のため試験へ

廃炉作業が続く福島第1原発の構内=2020年2月22日、双葉町

 東京電力は29日、福島第1原発で発生した処理水の海洋放出方針に絡み、安全性確認の一環で計画している処理水の中で魚を育てる飼育試験の概要を明らかにした。秋ごろ第1原発周辺の海水での水槽飼育を始め、2022年夏ごろから海水で薄めた処理水の中でも飼う。魚はヒラメを想定する。

 飼育に使う水に含まれる放射性物質トリチウムの濃度は、放出時と同じ1リットル当たり1500ベクレル未満とする。魚の体内の放射性物質濃度や成魚の生存率、卵のふ化率などを調べる。他に貝類や海藻の飼育も検討している。

 2年後がめどの海洋放出が始まった後も試験は続ける方針で、放出開始後は第1原発周辺の海水を循環させた水槽を使う。飼育状況は常時インターネットで映像配信する。

 また東電は、新たな処理水の保管タンク計23基の建設に着手したことも発表。既存の保管タンクを転用して放射性物質の濃度を検査するサンプルタンクを整備するため、代替分として新設する。タンク容量は計3・1万トンで、使用開始予定は22年11月ごろ。

 タンク新設後も処理水の保管上限は137万トンのままだが、事前にサンプルタンクにも処理水を入れるため、放出前の上限は実質的に約140万トンになる。7月22日時点の保管総量は127・6万トン。

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