札幌の街、競歩に人だかり 男女マラソンどうなる?

 東京五輪のマラソンは暑熱対策で東京から札幌に会場が移された。コースは繁華街のど真ん中を駆け抜けるため、大規模な交通規制が市民生活に影響を及ぼしている。先行して開催された5、6日の競歩は沿道に人だかりができた。7、8日の男女マラソンはさらなる人出が予想され、周辺の商店街は対応に苦慮している。

 JR札幌駅の南、東西に長さ1・5キロに及ぶ大通公園。さっぽろテレビ塔を除く、東側一帯は立ち入り禁止になっている。本来なら噴水に花壇があり、屋台が出る。夏場は1万3000席のビアガーデンもある。「まさに市民の憩いの場だったのに。寂しさしかない」。公園で草むしりのボランティアに励む成田礼子さん(71)はぼやいた。

 新型コロナウイルス感染症予防のため、大会組織委員会などは観戦自粛を呼び掛けている。しかし、5日の男子20キロ競歩では観客が群がる姿があった。

 繁華街を通行止めにしているため、信号が2、3回変わっても身動きが取れない車も。市内に住む無職男性(77)は「観戦しちゃ駄目と言うなら交通量の少ない田舎でやれば良かったのに。北海道は広いんだから」と苦笑いする。

 サッカーを実施した宮城県は、会場の宮城スタジアム(利府町)が仙台市中心部から車で30分ほど離れた場所にあり、観客数の制限で交通量が限られたことから、大きな混乱は生じなかった。

 札幌のマラソンコースは南北の折り返し地点まで商店街などが続く。沿道の青果店は午前5時に交通規制が始まることから、7日を臨時休業にした。上村亮司店長(55)は「盆の時期は贈答の果物が売れるから正直痛い。だからといって休業補償があるわけでもない」と嘆いた。
(剣持雄治)

観戦自粛の看板の脇で競技を見る人たち=5日午後5時10分ごろ、札幌市(川村公俊撮影)

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