ハマーレ歌津「ピンチをチャンスに」打開策探る コロナに三陸道延伸加わり苦戦

苦戦から反転攻勢を図る南三陸ハマーレ歌津=南三陸町歌津

 宮城県南三陸町歌津の商店街「南三陸ハマーレ歌津」が客足減にあえいでいる。新型コロナウイルス感染拡大による打撃に加え、3月には歌津の北隣にある気仙沼市本吉町の道の駅「大谷海岸」がリニューアルオープン。三陸沿岸道の延伸もあり客が流れた形だが、商店主らは「ピンチをチャンスに変えたい」と前を向く。
(気仙沼総局・鈴木悠太)

 町などによると、今年5月の大型連休中、ハマーレの人出は全国で緊急事態宣言中だった昨年の1・8倍だったが、2年前の16・7%にとどまった。一方、同町志津川の「南三陸さんさん商店街」は昨年の8・0倍、2年前の73・8%まで回復し明暗が分かれた。

 「気仙沼に客を取られちゃったね」。ハマーレの前商店会長で衣料品店「マルエー」代表の千葉教行さん(77)が苦笑する。

 三陸道は3月に気仙沼湾横断橋が開通し、県内で全通した。大谷海岸をはじめ、ロケ地となったNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」の放映など気仙沼の話題が多く、仙台方面から歌津を「素通り」する人が増えたとの見方が強い。

 そもそもハマーレは、海鮮丼「キラキラ丼」が観光客に浸透するさんさん商店街と違い「地域の商店街」の色彩が強い。飲食店は7店中1店で、あとは衣料品店や電気店など。土産物を売る店もあるが、客層の中心は近隣住民だ。

 それでもコロナ前は、季節ごとにシロウオやアワビ、ワカメなどの地元海産物を格安販売したり、振る舞ったりする人気イベントを数多く展開。地域住民も観光客も一緒に楽しめる企画で盛り上げてきた。

 千葉さんは「ハマーレは開業以来、イベントを軸にして普段の売り上げも底上げしてきた。コロナが収束すれば状況は変わるはずだ」と先を見据える。

 各店でも工夫を重ねる。ハマーレ商店会長の牧野隆明さん(58)は、経営する衣料品店「まきの衣料」の喫茶コーナーで今夏、かき氷の販売を始めた。「それぞれが少しずつ工夫すれば、観光客にも立ち寄ってもらえる」と狙いを語る。

 「地域を広く捉えれば周辺への客足増はいいこと」と牧野さん。「例えばライダーやペット連れをターゲットにしたサービスなど、今後はハマーレ独自の取り組みも考え目を向けてもらいたい」と話す。

[南三陸ハマーレ歌津]2017年4月、東日本大震災で被災した歌津地区で7メートルかさ上げした復興市街地で開業。11年12月開業の仮設商店街「伊里前福幸商店街」が前身。「南三陸さんさん商店街」は17年3月開業、飲食店や鮮魚店など28店が並ぶ。

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