発達の遅れや不登校、小児科医が無料相談 栗原中央病院の取り組み好評

 宮城県の栗原市栗原中央病院が、市内の学校などに通う高校生以下の子どもと保護者を対象に「子育て無料相談」を実施している。気軽に小児科医に相談できる環境づくり、不登校の兆候の早期発見などが目的。「近くに相談できる小児科医がいて安心」と利用者に好評だ。
(栗原支局・門田一徳)

 無料相談を担当するのは小児科専門医の宮野峻輔さん(38)。栗原市築館出身で、2019年から栗原中央病院に勤務する。

 無料相談は月1回で19年11月に始めた。栗原市の年間出生数が300人まで減少しており、「一人一人の子どもたちが輝ける環境づくりが必要」と、小児科医にできる子育て支援として保護者らの悩みに耳を傾ける。

 市教育委員会と連携したサポート体制が特徴で、子どもの特性や接し方などを学校に助言する。20年7月以降は予約枠がほぼ埋まり、今年7月までの利用者は62人に上る。相談内容は発達の遅れや不登校、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などが多いという。

 栗原市の小学2年男児(7)は20年10月、不登校と自分の髪の毛を抜く症状を相談した。その後の診察で発達の遅れがあり、授業についていけないことが不登校やストレスにつながったことが分かった。

 保護者、小学校と相談して、男児は通学支援の特別クラスに通うようになり不登校は解消された。現在、男児は2カ月ごとに宮野さんの診察を受ける。

 男児の父親(40)は当初、仙台市の医療機関に初診まで1カ月以上かかると言われ途方に暮れたという。「不登校の原因が分かり気持ちが落ち着いた。宮野先生から就職まで相談に乗ってくれると聞き安心した」と信頼を寄せる。

 今後の課題に宮野さんは、相談に来られない状況の子どもへの支援対策を挙げる。「不登校や引きこもりは兆候の早期発見が最も重要」と、無料相談の積極利用を呼び掛ける。

 相談は毎月最終火曜。最大6人で事前予約が必要。8月は予約が埋まった。連絡先は栗原市在宅医療・介護連携支援センター0228(21)5357。

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