宮城県美里町が、町議会議員の報酬を月4万2000円(18%)引き上げる条例改正案を検討している。来年2月改選の議会側が「なり手不足を解消するため不可欠」と訴えるのに対し、町民の一部から「意見を聴く場を設けていない」と異論が浮上。引き上げ反対の請願書や質問書が、相次いで町に出される事態になっている。(小牛田支局・横山浩之)
町議会は4月、町の人口減少などを受け議員定数を16から13に削減する条例改正案を賛成多数で可決。同時に、報酬増と、期末手当の加算率を報酬月額の15%に上げるよう町に要望した。報酬増は議長が月3万5000円(11%)、副議長は月5万円(20%)。
県内21町村議会の報酬額は表の通り。一般議員の場合、美里は2番目に低いが、報酬アップが実現すると一転、2番目の高水準になるという。
議会側は報酬増について「多様な住民の声を反映できる環境を整えたい。通年議会制を採用し、活動日数も多い」と理解を求める。平均年齢は67歳で若手は少なく、過去3回の町議選は無投票を辛くも回避した。
相沢清一町長も「若手に立候補を打診しても、現状の安い報酬では生活できないと断られる」と理解を示す。
これに対し説明不足を指摘するのが一部町民たち。7月中旬、引き上げ反対の請願書と有権者の16%に当たる約3500人分の署名を町に提出した。呼び掛け人の主婦佐藤ヒロ子さん(76)は「公聴会などを開くこともなく突然出た話。報酬に見合う働きをしてから言ってほしい」と憤る。
反発は広がり、別の二つの住民団体も7月末、連名で町長に質問状を出した。
特別職の報酬を決める町審議会は5月、町の諮問に増額を「異議なし」とする答申を出すとともに「改正内容を説明し理解を得ること」と求める意見を付けた。
議会側は8月の議会だよりで報酬改定の根拠を示したが、説明会を開く予定はない。大橋昭太郎議長は「町がどのような条例案を出すか分からないので、議会として活動は難しい」と釈明する。
美里町は2006年、旧小牛田、南郷両町が合併して発足して以来、議員報酬を据え置いてきた。ある町民は「昔は町議が地域の利益代表だったが、今は行政区長が町との橋渡し役をしてくれる」と現状を語る。昨年10月に6カ所で開いた議会懇談会の参加者も計100人に満たず、議会への関心は低調だ。
町は町議会9月会議に関連条例案を提出する見込みで、増額幅を検討している。可決されたとしても、議会と町民の距離を縮める努力がなければ、不信感は後を引くだろう。
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