復興支援のメカジキ弁当、ダブル効果 首都圏企業の助けに

気仙沼産メカジキを使った弁当を作る江戸まといの従業員ら(東京東信用金庫提供)

 気仙沼信用金庫(宮城県気仙沼市)と東京東信用金庫(東京都墨田区)が取り組む「地産都消プロジェクト」の一環として、気仙沼産のメカジキを使った弁当の販売会が首都圏で実施されている。都内の飲食店などが開発や製造を担当。東日本大震災の復興支援で始まった両信金の連携事業が、新型コロナウイルス禍に苦しむ首都圏の企業の助けにもなっている。

 団体旅行やイベント向けの仕出し弁当を手掛ける「江戸まとい」(江戸川区)は7月28~30日、気仙沼産メカジキ弁当を予約販売した。想定の2倍近い1600食が売れた。佐藤匠社長は「気仙沼のメカジキを地元で知ってもらうことに貢献できたと思う」と話す。

 都内は緊急事態宣言が繰り返され、団体旅行などの需要がほぼなくなった。同社の売り上げはコロナ前に比べて6~7割落ち込んだという。東京東信金から話を受けて販売会を実施した佐藤社長は「ここまで売れるとは思わなかった。反対にこちらが元気をもらってありがたかった」と喜ぶ。

 東京東信金の湯浅博執行役員も「震災復興で始めた事業だが、コロナで傷んだ東京の店を救うことにもなった」と力を込める。

 震災後に交流が始まった両信金は2016年に業務提携した。地産都消プロジェクトには東京海洋大が加わり、気仙沼の漁業者らと都内の飲食業者らを結び付け、都内での販路拡大などを図ってきた。

 これまでに墨田区のホテルが、メカジキやタコを食材にした料理のフェアを開催。区内の園児らの給食にはメカジキのコロッケを提供した。

 メカジキの提供店のスタンプラリーも企画したが、コロナ禍が直撃。新たにテークアウトによる支援として今年2月、メカジキを使った弁当の販売会第1弾を墨田区で開催した。3月には千葉県内で震災10年の復興支援と合わせて開かれた。

 気仙沼信金復興支援部の板林利行次長は「メカジキの周知になり、生産者にとっては気仙沼の物が売れるので助かっている」と話す。

江戸まといが販売したメカジキ弁当
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