宮城県利府町は、植物のスゲで編んだ敷物で、かつての名産品「十符(とふ)の菅薦(すがこも)」の復活に取り組んでいる。歌枕にも詠まれ、町名の由来ともいわれる。埋もれた歴史に光を当て、郷土の文化を再生させる活動だ。
同町菅谷から仙台市宮城野区岩切の一帯は、スゲの名産地だった。一帯のスゲは丈が長く良質で、これを使った敷物「菅薦」は編み目が10筋あったことから「十符の菅薦」と呼ばれた。
平安時代ごろから京の都に献上された。歌人の目に触れ、歌枕にもたびたび詠まれた。江戸時代の松尾芭蕉の「奥の細道」でも、藩主に献上していることが記されている。
町名の由来になったという説もある。産地一帯が「十符(とふ)」と呼ばれ、字が変わって「利府(とふ)」となり、読み方が「利府(りふ)」に変わったという。
だが、やがて十符の菅薦は廃れた。現在は「十符の里」の愛称が町の祭や施設の名前に残るものの、「町民でも十符の由来を知っている人は少ない」と、復活に取り組む町生涯学習課の高橋義行文化振興係長は指摘する。
町は郷土の文化を再生しようと、昨年度からさまざまな事業に取り組んでいる。
10年ほど前に十符の菅薦の復元に取り組んだ「岩切歴史探訪の会」(仙台市)が集めた情報などを参考に、町芸術文化協会と協力して実物の製作に着手した。通気性が高い「絡み織」と呼ばれる技法を採用。木枠を使い乾燥させたスゲをたこ糸で編み、縦180センチ、横90センチの十符の菅薦を完成させた。完成品は町文化交流センター「リフノス」で展示している。
7日には子どもたちに十符の菅薦を知ってもらおうと、「リフノス」でワークショップを開催。親子連れ約20人が参加した。町職員から十符の菅薦の歴史の説明を受け、スゲを使ったコースター作りに挑戦した。
参加した利府小2年武藤美咲さん(8)は「十符の里の由来を知って驚いた。町の歴史に興味が湧いた」と話した。
町は今後もワークショップなどを開催する予定。高橋文化振興係長は「一度作って終わりではなく文化を広めていくことが大切。将来的には、町の伝統文化を観光資源に生かし地域活性化につなげたい」と展望を語る。
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