自粛どこへ「屋外飲み」盛況 仙台の公園や河川敷

定禅寺通の中央緑道で飲酒する男性2人組。後ろめたさも抱えている=27日午後9時20分ごろ、仙台市青葉区

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く仙台市で、公園など屋外での飲酒が広がりを見せている。宮城県に緊急事態宣言が27日に再発令され、酒類を提供する市内の飲食店の多くは休業を決定。県は「路上・公園等での集団での飲酒」「午後8時以降の不要不急の外出」の自粛を県民に要請しているが、外に繰り出し、杯を交わす人々の流れは強まっている。
(報道部・岩田裕貴、大橋大介)

2回目接種も後押しか

 27日午後7時半すぎ、県庁前の勾当台公園(青葉区)では、市内の大学に通う20代前半の男女4人が輪になって座り、缶チューハイで乾杯していた。声を掛けると「夏休み中なので久々に話したかった」「風もあって涼しい。外で飲むのは最高です」と返ってきた。

 4人ともワクチンを2回接種済みという。ただ、市内では夏場に入り、免疫が付くとされる2回目接種後2週間が経過して陽性が判明する「ブレークスルー感染」が増加している。

 大学生の男性(23)は「自宅で朝起きてパソコンを開き、オンライン授業を受け、ご飯を食べて寝るだけの生活だ」とこぼす。コロナへの恐怖より、ストレス発散への渇望が上回るようだった。

 繁華街の国分町に近い定禅寺通の中央緑道には27日午後9時すぎ、男性2人がベンチに腰掛けてケヤキ並木を眺めていた。傍らには缶ビールとスナック菓子が置かれていた。

 8月末で仙台から広島県に転勤する男性(45)のため、会社の同僚男性(33)が開いた送別会だった。「路上飲みが駄目なことや医療機関が大変な状況にあることは知っている。でも、お世話になった先輩なので…」。同僚男性は申し訳なさそうに説明した。

 勤務先から「飲み会禁止」を命じられ、苦肉の策で屋外飲みを選ぶ人たちもいる。JR仙台駅前のアエル周辺では27日午後10時半すぎ、男性2人がマスクを着け、テークアウトの牛丼と缶チューハイで1週間の労をねぎらっていた。

 男性(42)は「仕事が終わるのは午後8時以降。(時短営業で)晩飯を食べる店が開いてない。集団で騒ぐのはいけないが、ごみは持ち帰るし、これくらいなら」と理解を求めた。

 屋外飲酒は、まん延防止等重点措置の再適用で県が市内の飲食店に酒類提供停止を要請した20日以降、目立って増えた。場所も市中心部にとどまらない。

 政府が緊急事態宣言の対象に宮城県を加える方針を決めた26日、青葉区の牛越橋に近い河川敷には夕方から夜にかけて、複数の若者グループが飲酒に訪れた。小型スピーカーで音楽を流したり、花火をしたりする姿が見られた。

 大学から大人数の集まりを禁じられているという学生5人のグループは長時間、談笑した。3年の女性は「5人は(ぎり)ぎりセーフですね」と自らに言い聞かせるように話した。

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