陸上女子400佐々木、誕生日に力走 気持ち切らさず鍛錬

女子400メートル(視覚障害T13) スタート前に笑顔で手を振る佐々木=国立競技場(佐藤将史撮影)

 2日にあった東京パラリンピックの陸上女子400メートル(視覚障害T13)で、アジア記録を持つ佐々木真菜(24)=東邦銀行=が予選8位に入り、決勝進出を決めた。2019年11月に代表内定を得ながら、新型コロナウイルス感染症の影響で障害の種類や程度の審査が遅れ、正式に日本代表に決まったのは2カ月前。気持ちを切らさず練習を重ね、晴れ舞台を迎えた。

 レースは最終3組、一番内側の3レーンでスタートした。元々中距離選手だった持久力を生かし、終盤の踏ん張りどころでしっかりと耐えて4着。全体のタイム順で決勝に進んだ。

 生まれつき目に入る光を調節できない無虹彩症の疾患を持つ。改善は見込まれないが、審査では障害の軽いT14に判定され、出場できなくなる懸念もあった。

 東邦銀では川本和久氏の指導を受けた。福島大監督として多くの好選手を育ててきた名伯楽は「どちらの判定になっても、喜んで受け入れよう」と呼び掛けた。「症状が悪化しないのは、一人の人間としていい結果じゃないか」。その言葉を胸に、出場を夢見て練習を続けてきた。

 1年延期の間は落ち着かない日もあったが「みんなから力をもらっている。背中を押してもらっている」と、実感できたから常に前を向くことができた。この日は誕生日。「成長した姿を見せる」と宣言した通り、堂々とトラックを駆け抜けた。
(剣持雄治)

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