産後うつ、1年後でも発症 東北大調査 長期的ケアの必要性指摘

東北大病院=仙台市青葉区

 産後うつは出産の1年後もあり、症状が見られる人の割合が産後1カ月と同程度であることが東北大の調査で分かった。うつの長期化と、出産から時間が経過しても発症する事実が明らかになり、研究グループは「長期的な視点に立ったケアが必要だ」と訴える。

 調査は東北大の東北メディカル・メガバンク機構が2013年から宮城県内の妊婦と夫、双方の両親、生まれた子の協力を得て実施している「3世代コホート調査」の参加者を対象に実施。出産した約1万1000人の回答を分析した。

 その結果、産後1年でうつ症状があった人は全体の12・9%で、産後1カ月で症状があった人(13・9%)と同程度だった。産後1年で症状があった人の約半数は、産後1カ月では症状がなかった。

 1カ月後、1年後とも症状があったのは6・0%、1年後までに回復が7・9%、1年後までに発症は6・8%、いずれの時期も症状がなかったのは79・2%だった。うつの発症には妊娠中の心理的な不調が関連していた。

 産後うつは、母親だけでなく、子どもの情緒発達や家族のメンタルヘルスに影響するとされる。研究グループの菊地紗耶東北大病院助教(周産期精神医学)は「産後早期のうつ状態は母親自身や周囲の関心が高まり、相談や診療に結び付きやすい一方、産後1年ほどたつと母親が孤立し、周囲も気付きにくくなる。一人で悩まず、周囲の人や医療機関などに相談してほしい」と話す。

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