<撮れたて とうほく食紀行>常磐イセエビ、漁獲上々/いわき

 福島県いわき市の小名浜魚市場が「新顔」の登場に沸いている。ヒラメやアイナメに交じり、甲冑(かっちゅう)をまとったような姿のイセエビが並ぶ。大きいものは体長30センチ以上あり、ずっしりと重い。

 「えっ、暖かい地方の生き物じゃないの」と思われるが、近年いわき市沖まで生息域が北上している。温暖化による海水温の上昇も影響しているとか。

 親潮と黒潮がぶつかる好漁場のいわき市沖の魚は、「常磐もの」のブランドとして有名。イセエビも豊富なプランクトンを餌に育まれ、夏から秋が漁の最盛期だ。昨年は4・4トンを水揚げし、今年は既に1・2トンを超えている。

 福島の水産物は東京電力福島第1原発事故で苦戦を余儀なくされ、風評被害が根強く残る。「高級食材のイセエビが新たな『常磐もの』に育ってくれれば」。市場関係者の期待は、好調な漁獲量とともに高まっている。
(写真映像部・小林一成)

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とうほく食紀行

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