仙台の飲食店、2ヵ月ぶり通常営業 「日常」回復へ一歩

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が9月末で期限を迎え、宮城県の飲食店に対する営業時間や酒類提供の制限も終了した。約2カ月ぶりに通常営業が可能になった1日、仙台市の飲食店は期待と不安が入り交じる中で、日常の回復に向けた一歩を踏み出した。

「芋煮ガーデン」として通常営業を再開した店で、会社員らが飲食を楽しんだ=1日午後6時5分ごろ、仙台市青葉区の東四ビアガーデン

 台風接近による荒れ模様の天候にもかかわらず、訪れた会社員らが鍋を囲んだ。仙台朝市(青葉区)で「東四芋煮ガーデン」の営業を始めた東四ビアガーデン。猪股忠樹支配人(47)は「街のムードが変わることに期待したい」と話す。

 ビアガーデンを展開した4~9月の売り上げはコロナ禍前の3~4割だった。時短解除が発表されると、すぐに貸し切りなどの予約が入り始めたという。屋根付きの屋上で換気は良く、「コロナ下でもコミュニケーションの場や芋煮会を楽しみたい人に気軽に利用してほしい」と願う。

 「酒蔵強三」などの居酒屋4店を9月13日から休業していたKYOTAファクトリー(青葉区)も1日、通常営業を再開した。佐々木強太社長(46)は「料理をたくさん仕込んだ。自分たちの仕事ができ、うれしい」と頬を緩める。

 県独自の感染対策の認証も申請した。休業中、系列の青果店に振り向けた従業員は客足を見て戻すつもりだが、懸念は残る。「客は来てくれるのか。うれしさの何倍も不安感がある」

重点措置が解除され、居酒屋などの看板に明かりがともった仙台市中心部のアーケード街=1日午後6時10分ごろ、仙台市青葉区中央1丁目

生活スタイル変化、問われる「地力」

 1日は折しも「日本酒の日」。200種類以上の日本酒をそろえる青葉区大町の「和醸良酒まるたけ」は、数組の予約客を迎えた。

 店主石山健英(たけふさ)さん(40)の表情は厳しい。「外に飲みに行くことへの意識、生活スタイルが変化している。協力金もなくなり、地力勝負になる」

 この2カ月余り、認証の有無に営業の在り方を左右された。9月28日に認証を得たが、席数は36席から15席に減らさざるを得なかった。「12月の繁忙期に第6波が来て、認証がないことで『休め』と言われたらと考えると怖い。半面、認証が(商売の)足かせになるかもしれない」と、コロナ禍の行方に思いを巡らせた。

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