国が東日本大震災の復興道路として整備した三陸沿岸道が18日、全線開通する。仙台市から青森県八戸市まで総延長359キロの所要時間は震災前より約3時間20分短縮され、約5時間で結ばれる。
18日午後3時から、未開通だった岩手県の普代-久慈インターチェンジ(IC)間25キロが利用可能になる。内陸部とつなぐ復興支援道路と格子状の高速交通ネットワークを形成し、物流活性化や観光振興など幅広い整備効果が期待される。
1974年度に事業化された三陸道の総事業費は約1兆6000億円。国は2020年度中の全線開通を目指したが、トンネル工事の遅れなどでずれ込んだ。
震災時、三陸道は129キロが利用可能だった。沿岸部を走る国道45号が津波で寸断される中、住民の避難や物資輸送の「命の道」として機能。その教訓から国は防災面の役割も考慮し、三陸道などを復興道路・復興支援道路と位置付け、本格的な復興予算となった2011年11月の第3次補正予算で国直轄分の未着工18区間の事業化を決めた。
「10年以内の完成」を掲げ、国は費用と人手を投入。用地取得などを官民連携で行う事業促進パブリック・プライベート・パートナーシップ(PPP)も国の公共事業で初導入した。
三陸道は津波浸水域を避け、インターチェンジ(IC)の配置は復興まちづくりと連動させるなどのコンセプトで整備を進めた。震災前、事業化から完成まで平均約14年かかっていたのを約8年に縮め、開通する距離も年平均4キロから21キロに大きく伸びた。
所要時間は仙台市-岩手県宮古市が約2時間、宮古市-盛岡市が約35分、福島県相馬市-福島市が約25分それぞれ短縮された。釜石港(岩手県釜石市)のコンテナ取扱量が大幅に増えるなど人やモノの移動が活発化し、岩手県への経済波及効果を年間540億円とする民間の試算もある。
一方、仙台からの日帰り圏の拡大は宿泊需要の減少が懸念され、沿線観光地に長く滞在してもらう魅力づくりが課題になっている。
七十七リサーチ&コンサルティング(仙台市)は「アクセスの向上により、首都圏からの週末旅行が来やすくなった。自治体や業種の枠を超えた『オール三陸』の取り組みで、観光客の全体量を増やすことが重要だ」と指摘する。
[復興道路・復興支援道路]復興道路の三陸沿岸道は三陸縦貫自動車道、三陸北縦貫道路、八戸・久慈自動車道の総称。1974年度に事業化され、82年に松島大郷-松島北IC間が初めて開通した。復興支援道路に位置付けられるのは宮古盛岡横断道路、東北横断自動車道釜石花巻道路、みやぎ県北高速幹線道路、東北中央自動車道相馬福島道路の四つ。約2兆2000億円に上る総事業費の大半は国費で賄われた。一部区間を除き通行無料。
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