81歳「アンキ先生」、空手9段に認定 今も現場で指導続ける

子どもたちの基礎練習を指導する高橋さん

 宮城県加美町の住職高橋安起(やすおき)さん(81)が日本空手協会(東京)の空手9段に認定された。東北からは初めての認定。高橋さんは同協会東北連合会と県本部の会長を務めるほか、協会加美支部を創設して後進の指導に尽力、ドイツなど海外での普及にも貢献してきた。

三沢基地でも

 日本空手協会の段位は7段までは実技と研究の審査で決まり、8段以上は師範会の推挙が必要。高橋さんは1999年に8段になり、昨年11月6日付で9段に認定された。9段はこれまで22人が認定され、現役では国内に4人しかいない。

 高橋さんは加美町の城泉院の住職の家の出身。駒沢大仏教学部に進んで本格的に空手を始め、競技を続けたが足の大けがで断念し、指導者の道に。大崎市の高校で教壇に立ちながら、米軍三沢基地(三沢市)での指導にも励んだ。

 空手の海外普及の一環としてドイツに毎年赴き、来日した空手家も迎え入れた。高橋さんの名前を音読みした「アンキ」の愛称で慕われ、今回の9段認定に「アンキ先生、おめでとう」と祝う手紙がドイツなどから約50通届いている。

笑顔と厳しさと

 高橋さんは加美支部で今も育成に当たる。17日、加美町の中新田小体育館に姿を見せると、小さな教え子が笑顔で「安起先生」と集まってくる。基礎練習が始まると厳しい表情に一転、丁寧に指導した。

 加美支部の浅野真治指導部長(40)は小学生時代から教えを受け、2017年に全国選手権大会一般男子組手の部で優勝した。「確固とした理論で熱心に指導していただいた。現場で指導を続けてほしい」と願う。

 「日本の空手が強ければ世界の注目も集まる。加美、宮城、東北の空手の発展に努める」と高橋さん。コロナ禍で海外指導は中断しているが、9月にはドイツの空手協会60周年の記念行事に参加する予定。欧州の空手家との再会を楽しみにしている。

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