集団での避難「自分で最善の判断を」 震災遺族が石巻でフォーラム

震災からの歩みを報告した(左から)鈴木さん、田村さんと妻弘美さん、丹野さん

 東日本大震災の教訓から災害への備えを考えるフォーラム「東日本大震災から学ぶべきもの」が20日、宮城県石巻市の伝承交流施設「MEET(ミート)門脇」であった。津波犠牲者の遺族が思いを共有し、災害時に命を守る行動について意見を交わした。

 震災遺族でつくる「3・11ネットワーク」が主催し、オンラインを含め約120人が参加。語り部などとして伝承活動を続ける遺族6人がこれまでの歩みを報告した。

 宮城県名取市の津波復興祈念資料館「閖上の記憶」の丹野祐子代表は、長男公太さん=当時(13)=を亡くした。「自分のまちは安全で津波が来ないと思い、避難行動を取らなかった。息子にも避難を促せず後悔している」と振り返り「誰も同じ思いをしないように経験を伝えたい」と語った。

 宮城県女川町の職場にいた長男健太さん=当時(25)=を失った大崎市の一般社団法人「健太いのちの教室」の田村孝行代表は「(集団で)避難する際は指示待ちではなく自分の意見を言い、最善の判断をすることが大切だ」と訴えた。

 震災伝承活動の今後の在り方についても議論した。石巻市の震災遺構「大川小」で語り部をする大川伝承の会の鈴木典行共同代表は「若い人には震災を歴史の一ページではなく、また起きるかもしれない出来事と捉えて学んでほしい」と締めくくった。

 3・11ネットは2016年に設立され、フォーラムは4回目。

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