世界最古のベレムナイト化石見つかる 宮城・南三陸の地層から

 宮城県南三陸町にある約2億4800万年前の地層から、中生代を代表するイカに似た海洋生物ベレムナイトの世界最古の化石が見つかったことが分かった。東北大総合学術博物館の永広昌之協力研究員(古生物学、東北大名誉教授)の研究チームが1日発表した。

宮城県南三陸町の地層から見つかった世界最古のベレムナイト化石(東北大総合学術博物館提供)

 化石出現の年代がこれまでより1千万年以上さかのぼるとともに、ベレムナイトの起源が従来定説のヨーロッパでなく、東アジアで誕生し、世界の海に広まった可能性が高まったという。

 ベレムナイトはアンモナイトやイカ、タコと同じ頭足類の仲間。体長は数センチ~約2メートルで約6600万年前に絶滅した。地層の年代を特定したり、当時の海洋状況を調べたりするのにも使われている。

 見つかった化石は方解石でできているさやなど殻の部分約4センチで、断面の直径は5、6ミリ。さやは滑らかで、背面に縦方向の1本の溝があるのが特徴だ。

 仙台市の化石採集家高泉幸浩氏が1991年ごろ、現在の南三陸町歌津地区の泥岩から発見。数年前に永広研究員が提供を受けて調査分析し、ベレムナイトの新種と判明した。発見場所の東北地方と発見者にちなみ「トウホクベルス・タカイズミイ」と命名した。

 ベレムナイトは初期ジュラ紀(約2億年前)にヨーロッパに現れ、世界に広がったとされてきた。1984年、中国で後期三畳紀(約2億3500万年前)の化石が見つかり、東アジアに起源を求める学説が出ていた。

 永広研究員は東北大で記者会見し、「ベレムナイトの進化、拡散過程を考える上で重要な成果だ」と強調した。化石の実物は1日から東北大総合学術博物館で展示されている。

最古のベレムナイト化石を示す永広研究員

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