SLシゴハチ、保存か解体か 宮城・大崎の中学生が活発議論

 大崎市岩出山中(生徒191人)で12日、地元の城山公園にある蒸気機関車(SL)C58形(愛称シゴハチ)を保存するか、解体するかをテーマにした道徳の授業があり、生徒たちは活発に意見を交わして地域課題への学びを深めた。

解体か保存か。生徒がさまざまな考えに耳を傾けた授業

 授業は「故郷のシンボル シゴハチさん」と題し、全校生徒が参加。新聞報道などを基に生徒が答えたアンケートの結果「保存すべきだ」が63%と最も多く、「分からない」が28%、「解体すべきだ」は9%だったことが紹介された。

 C58の保存を取り上げたテレビ番組も視聴し、戦前に製造されたC58が仙台空襲を乗り越え、活躍してきた歴史なども学んだ。

 意見交換で、保存派の生徒は「城山公園の大事な魅力」「小さい時に遊んだ思い出がある」と訴えた。解体派の生徒は「保存を継続すると費用がかさむ。防災に予算を使うべきだ」「老朽化で事故が起きる恐れがある」と指摘。「保存も解体も費用が必要」として態度を保留した生徒もいた。

 1年生は、東日本大震災遺構の南三陸町防災対策庁舎を授業で訪問した経験から「保存するにしても人がどう関わるかが大切」と別な視点を提示。「岩出山中の敷地に移し、一部保存してはどうか」という提案も挙がった。

 終了後、3年三塚優奈さん(14)は「歴史を知り保存に傾いた。多様な意見があると知った」と語った。1年長田栞(しおり)さん(13)は「南三陸町防災庁舎のように、SLの歴史も語り継ぎたい」と受け止めた。

 菅原修教頭は「地域の課題を通して探究する力を養うことが授業の狙い。多様な意見の中から最善解を見つけ、自分の意見を言えるよう育ってほしい」と話した。

 岩出山のC58は1939年に製造され、陸羽東線で活躍後、73年に城山公園に設置された。劣化が進んだため、市は年度内に解体する方針。地元の市民団体は保存の継続を求めている。

城山公園に設置されているシゴハチ

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る