山形・大雨 川西ダリアが苦境 生産農家の7割、根腐れなど被害

 8月3、4日に山形県南部で降った大雨の影響を受け、同県川西町で栽培が盛んなダリアの生産者が苦境にあえいでいる。9月下旬からピークとなる切り花の出荷は大きく落ち込む見通しだ。

ダリアの花がない斎藤さんの畑。本来は高さ1メートル以上に生育し花を咲かせるという=山形県川西町堀金

 「冠水してから数日で茎が黒くなり、腐っていった」。町内の実家そばでダリアを栽培する斎藤弘史さん(38)=米沢市=は振り返る。約5000平方メートルの畑で育てていたダリア約6000株は全て処分した。

 周囲より低い土地にある畑は当時、近くの水路から雨水があふれて冠水した。水位は高さ70センチほどに達し、栽培用ハウスで生育途中の花が完全に水に漬かった。被害額は1000万円に及ぶとみられる。

 ダリアはイベントでの飾りなどとして需要が高い。斎藤さんは「(花の色や茎の長さが出荷に適している)2番花の咲く9月は本来なら出荷のピークだが、やることがない。来年に向け、準備を進めるしかない」と話す。今後は町内外の生産者から苗の支援を受ける予定だ。

 川西町は東北有数の生産量を誇る。町によると、町内の約30人が兼業でダリアを栽培し、昨年度は約34万6000本を出荷した。今年は大雨で冠水した畑も多く、7割の農家で根腐れなどの影響が確認された。

 町の担当者は「来年も継続して栽培してもらえるよう、生産者の要望に沿える支援を考えたい」と言う。

ダリヤ園、21日営業再開

 8月3、4日の大雨で休園を余儀なくされた川西町の主要観光施設「川西ダリヤ園」が21日、営業を再開する。ダリアの冠水や球根の流出など甚大な被害を受けてから約1カ月半がたち、復旧が進んだ。

 園を運営する町によると、園職員やボランティアが花の処置や流入した土砂の撤去に当たり、開園のめどがたった。約4万平方メートルの園内は、9月下旬から見頃となる2番花が咲きそろいつつある。

 大雨で損傷した園内の道路などのうち、一部エリアへの立ち入りは制限される。園につながる町道は崩落の影響で通行止めが続くため、町は園の北側を通る迂回(うかい)路の利用を呼びかける。

 町産業振興課の担当者は「大きな冠水被害を受けたが手入れを続け、花を楽しんでもらえるようになった。川西町が前に進んでいることを表すシンボルとして見てほしい」と話す。

 連絡先は町産業振興課0238(42)6668。

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る