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不戦の誓い、つなぐ 8歳で被爆の木村さんが講話 石巻・稲井中

稲井中の2年生に被爆体験を伝える木村さん

 石巻市の非核平和推進人材育成事業「被爆体験講話」が7日、同市稲井中(生徒173人)で2年生50人を対象に開かれた。県原爆被害者の会で会長を務める木村緋紗子さん(85)を講師に招き、平和の大切さを改めて学んだ。

 木村さんは8歳の時、広島市の爆心地から約1.6キロの祖父宅で被爆。父と祖父を亡くした体験や、被害の悲惨さを国内外の子どもたちに講話してきた。

 「全身にやけどを負った祖父の看病をしたが、においや痛ましさは見ていられないほどだった。何が起きたか分からないまま亡くなった人も多いはず。戦争さえなければ悲しい思いをする人はいなかった」と強調。

 県内にも被爆者はいるが100人を切っていて、石巻市内では被爆2世が伝承活動をしていることなども紹介した。

 「体験を話すことはつらいが、次世代に平和な世界をつなぐために続けている。核兵器を使ってはならないと心に留めてほしい」と呼びかけた。

 浜谷汐音さん(14)は「原爆が落ちた日の状況や、多くの人が傷ついたこと、苦労したことが分かった。武器は絶対に持ってはいけない。講話を忘れず、大切にしていきたい」と話した。

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