石巻・相野谷のコンビニで書店併設 「LAWSONマチの本屋さん」、県内初
コンビニ大手のローソン(東京)は22日、石巻市相野谷に書店併設型店舗「LAWSON マチの本屋さん」をオープンした。食品や日用品など従来の商品に加え、約2000タイトルの雑誌や本などを取り扱う。書店併設型のローソンは県内で初めて。
「ローソン石巻相野谷店」をリニューアルし、イートーインコーナーとして活用していた約19平方メートルを書店スペースに充てた。雑誌やコミックス、文庫、小説、ビジネス書などをそろえ、ご当地本として仙台市の作家佐藤厚志さんの芥川賞受賞作「荒地の家族」や、石巻とゆかりの深い漫画家石ノ森章太郎さん関連の書籍なども並べた。本の予約や注文も受け付ける。
開店初日は、買い物ついでに書店スペースに立ち寄る来店客の姿が見られた。近所に住む女性(73)はさっそく実用書を購入し「以前は近くに書店があったが、随分前になくなった。近所で本を買えると便利になる」と話した。河北地区出身で仙台市の自営業岸浪清史さん(56)は「ネットと違い、自分の目で見て本を選べるのはやっぱりいい」と歓迎した。
電子書籍の普及や活字離れなどで地域の書店が減る中、ローソンは2021年から出版取次大手の「日本出版販売(日販)」と連携し、「マチの本屋さん」を展開。石巻相野谷店は全国8カ所目となる。
日販の調べによると、石巻市の人口1000人当たりの書店坪数(2021年9月時点)は約6・3坪で、全国平均の約9・7坪を下回る。
石巻相野谷店オーナーの塚本芳明さん(73)は「愛読家の皆さんは遠くの書店まで行かなければならず不便を感じていたと思う。さらに地域に密着した、新しいコンビニのスタイルを確立したい」と意欲を語った。
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