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底生生物の面白さ 専門家の話聞き、自由に交流 石巻でラボ・トーク

ベントスの生態や魅力を話す阿部准教授(奥右)

 専門家の話を基に参加者が自由に交流する第25回「ラボ・トークセッション」が2月25日、石巻市中央2丁目の「IRORI石巻」で開かれた。石巻専修大理工学部生物科学科の阿部博和准教授が、海や川などの水底に生息するベントス(底生生物)について講話し、参加者20人が熱心に耳を傾けた。

 コメツキガニやフジツボなどを例に、種類によって異なる摂食や生殖の方法を解説したほか、石巻で観測したベントスの写真を披露。希少種が観測された干潟が工事で埋め立てられたケースなども紹介した。

 阿部准教授は「ベントスの魅力は多様性。『何だこれは!』と思わせる生物に出合える楽しさで研究を続けている」と語った。

 一般社団法人鮎川まちづくり協会から参加した高橋愛さん(39)、佐藤慶治さん(26)は「奥深い生態や人が及ぼす影響などを学べた」「貴重さが社会に見過ごされ、尊重されていないという話が心に刺さった」と話した。

 イベントは専門家と市民との交流を生み出そうと2016年に始まった。石巻工高の平居高志教諭と共に主催した石巻専修大の坂田隆名誉教授は「参加者同士が交流すると思いも寄らない質問が飛び出すので学者も刺激になる」と述べた。

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