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色彩模様いしのまき<銀> 寒風浴びて、うま味増す サンマ天日干し(女川町針浜)

陽光の下に干されたサンマ。従業員が魚体の間隔を丁寧に調整し、整然と並べた

 白金色の腹が朝日を反射して輝く。ほおに串を通されて連なる銀鱗(ぎんりん)が、すだれのように何重にもつるされていく。

 サンマの天日寒風干しは全国有数の水揚げ量を誇る女川町で見られる。町内の水産加工会社「ヤマホンベイフーズ」が1月上旬から作業を続ける。

 特製の塩だれに漬けたサンマを1日1万1000~1万2000匹ほど串に刺し、やぐらにつるす。寒風と太陽に半日ほどさらすと、みずみずしい魚体から水分と生臭さが抜けていき、うま味が増す。

 生産は3月いっぱい続く。今年は全国のスーパーや百貨店などに約40万匹を出荷する予定。港町の風物詩は広く発信され、全国からの直接の注文も呼び込む。

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