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SPS認証校に桃生小 命を守る活動に注力、多様な想定で避難訓練

SPSの旗を披露し、記念撮影に臨んだ桃生小の6年生ら。右は今藤校長

 学校安全を「生活」「災害」「交通」の3分野で推進しようと、大阪教育大などが展開する「セーフティプロモーションスクール(SPS)」に本年度、新たに石巻市桃生小(児童75人)が選ばれ、2月21日、同校で認証式があった。さまざまな想定での避難訓練を自主的に実施するなどかけがえのない子どもの命を守る活動に力を入れてきた。全国の小学校では19校目の認証となる。

 式には関係者や来賓、5、6年生29人が出席。同大の藤田大輔教授(大阪教育大学校安全推進センター長、日本SPS協議会理事長)と今藤良弘校長が協定書に調印した後、藤田教授が6年生の代表に認証証明の盾と旗を手渡し「安全安心な学校づくりを積極的に進めてほしい」と期待した。

 6年生9人が全員で「(避難)訓練に参加し、身の安全を守る適切な行動をしていく。家族にも学んだことを伝えたい」と誓いの言葉を述べた。今藤校長は「きょうが安全な学校づくりのスタートの日。全校で毎日安全に過ごせるよう頑張りましょう」とあいさつした。

 桃生小は災害安全を重点分野とし本年度、地震の避難訓練(ドライブスルー方式での引き渡し訓練)や風水害(洪水)避難訓練、原子力災害対応避難訓練を実施した。全員が訓練に参加し、教職員の体制の確認や児童の避難行動の実践力が身に付いた。

 災害想定をさらに検討して避難訓練を計画し、保護者や地域との連携をこれまで以上に深めていくことを課題としている。

 SPSは地域や家庭と連携した安全な教育環境を整えた学校を認証する取り組み。2001年に児童8人が犠牲になった大阪教育大付属池田小殺傷事件を教訓として14年に始まった。

 日本SPS協議会が認証し、東北での学校の認証は石巻市のみ。東日本大震災の最大被災地で「より安全な石巻の学校づくりを」という視点で市内の小中で取り組みが進められている。本年度は市内で12校目となる桃生小の他、新たに牡鹿中も認証された。

 認証校は、教職員、児童生徒、保護者、地域の人が協力して学校安全推進の取り組みを展開する。文部科学省安全教育推進室の関係者は「地域の中の学校。地域の子は地域で守る意識を醸成したい」と話す。

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