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復興後押し 派遣職員解除、尽力に感謝 東松島市、石巻市

東松島市、JAL職員派遣解除

記念撮影する(左から)峰さん、渥美東松島市長、高橋さん
派遣元に戻る職員の尽力をたたえた辞令交付式

 東松島市は28日、日本航空から派遣され、年度末で2年の任期を終える職員2人の派遣解除式を市役所で開いた。

 任期を終えるのは、総務課の峰慎一さん(52)と商工観光課の高橋達也さん(44)。都市部の企業から社員を受け入れ、地域の発展に知見を生かす総務省の「地域おこし企業人(現・地域活性化起業人)」制度を活用し、日航から東北の自治体に初めて派遣された。

 峰さんは総務課長補佐として日航の機内誌や交流サイト(SNS)を生かして市の情報発信や、マナー研修などで職員の接遇力向上に努めた。高橋さんは商工観光課長補佐としてインバウンド(訪日客)誘致や観光PR、イベント開催など観光振興を担った。

 解除式で渥美巌市長は「イメージアップやセールスアップといった部分に民間の知見を生かし、何より課の職員に変化を与えてくれた。本来の職場でまた頑張ってほしい」と感謝した。

 峰さんは「皆さんから学ぶことが多い2年間だったが、航空会社らしいことも少しはできたのかなと思う。これからも東松島市を第二の古里と思って応援したい」と述べ、高橋さんは「初めは何ができるか分からず不安だったが、職員の皆さんに温かく支えてもらった。これからも市と連携していけるよう東京からアクションを起こしたい」と話した。

石巻市、派遣職員に解除辞令

 石巻市は28日、東日本大震災の復興支援で全国の自治体から派遣され、本年度で派遣元に戻る職員の併任解除辞令交付式を市役所で開いた。

 退職する復興支援専門員4人を含む16人のうち8人が出席した。斎藤正美市長は代表者に辞令を手渡し「慣れない土地での業務にかかわらず、復旧復興に尽力してもらった。心より感謝する」と語った。

 岡山市から派遣され、道路課で3年間勤務した高浜洋一さん(48)は、真野川に架かる真野大橋など震災で被災した橋や道路の復旧事業に携わった。仕事を通じて復興進展を実感したといい「被災地を代表する都市として発展してほしい」とエールを送った。

 生活面では新型コロナウイルスの影響で制限が多かったが「夏が涼しくて快適で、海産物がとてもおいしかった。家族を連れてまた訪れたい」と語った。

 新年度に全国の自治体から派遣される職員は9自治体12人で、本年度の12自治体22人から半減する。復興支援専門員は8人から5人に減る。

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