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思い、つながれ 碑巡りの地図(4)東松島 矢本エリア

 東日本大震災では自治体や寺院をはじめ、さまざまな団体、個人が無念の死を遂げた人々への思いをつなげようと慰霊碑を建立、あるいは未来への教訓を刻んだ伝承碑を作った。石巻地方の追悼の場所を巡る。

(1)東日本大震災犠牲者慰霊碑

東松島市矢本上館下(滝山公園)
建立:2013年3月11日

長崎県の石材業者が寄贈

 カキ養殖を通じて東松島と交流のある長崎県佐世保市の石材業者が3カ月かけて製作し、市に寄贈した。玄武岩製で、台座を含む高さ1.4メートル、幅1.2メートル。背後には残された人たちが犠牲者の魂を優しく包み込むよう表現した九つの石柱を配置した。公園は春に約600本の桜が咲き誇る市民の憩いの場。市街地を一望でき、ブルーインパルスの離着陸も望める。

(2)大曲浜地区大震災慰霊碑

東松島市大曲上台
建立:2012年8月

津波と同じ高さ6メートルの観音像

 地元の住民組織が地域の共同墓地に建立。観音像は、台座を含めた高さが大曲浜地区を襲った大津波と同じ6メートル。幅4.8メートル、奥行き2メートルの墓碑がある。石巻港と太平洋に接する大曲浜は住民ら286人、隣接する浜須賀地区25人を合わせて計311人が犠牲になった。

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