女川に暮らし、住民と連携 「さとのば大学」4人入学 夢実現へ
全国各地の4カ所で1年ずつ生活しながらオンライン講義を受ける教育プログラム「さとのば大学」の入学式が、女川町女川2丁目の女川フューチャーセンター・カマスで開かれた。町内で暮らす学生4人が現地とオンラインで出席。来春までの1年間、地域住民と連携しながら自身の夢をかなえたり、社会課題の解決に向けたプロジェクトを企画したりする。
さとのば大学は街づくり支援会社「アスノオト」(東京)が、2021年から展開。拠点のキャンパスがなく、学生は女川町や南相馬市、秋田県五城目町など全国10カ所から暮らしたい場所を4カ所選び、1年ずつ滞在する。一般的な大学と異なる市民大学の位置付けで、通信制を併用して大学卒業資格を取得できる。
5日にあった入学式には新入生とプログラム2年目の学生らが出席した。新入生で長崎県出身の中山珠緒さん(18)が「東北に関心があった。女川町民と親交を深め、自分がやりたいことを見つけたい」と語った。
2年目で、前年度は岐阜県郡上市でパン作りを学んだ明神光竜さん(20)も「スキルを磨き、ご当地ならではの商品を作る」と述べた。
学生を受け入れる女川町の須田善明町長は「検証しないと分からないこともあるが、行動全てに意味がある。共に学び、町をさらに面白くしてほしい」とエールを送った。
町内での暮らしは同町のNPO法人アスヘノキボウなどがサポート。学生は町内でアルバイトをしながら地域で学びを深めていく。
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