思い、つながれ 碑巡りの地図(8)石巻 東部・牡鹿エリア
東日本大震災では自治体や寺院をはじめ、さまざまな団体、個人が無念の死を遂げた人々への思いをつなげようと慰霊碑を建立、あるいは未来への教訓を刻んだ伝承碑を作った。石巻地方の追悼の場所を巡る。
(1)慰霊塔「久遠の祈り」
石巻市大宮町
建立:2013年3月
石巻市渡波地区では600人以上が犠牲になり、住宅も甚大な被害があった。渡波の法音寺が神奈川県の日蓮宗寺院の協力を受けて建立。「合掌」をモチーフとし、「追悼の祈り、復興の祈りが久遠に広がるように」と願って名付けられた。
(2)荻浜地区津波教え石
石巻市荻浜白浜山(石巻市荻浜支所)
建立:2017年10月
荻浜支所の隣地、海を望む高台に立つ、旧荻浜中生徒が碑文を考えた「津波教え石」。石碑には「後世に伝えてほしい。『ここなら大丈夫』と言わないで、さらに高いところへ逃げ、自分の命は自分で守ってほしい」などと刻まれている。生徒たちは「100年、1000年先の子孫に伝えていく」と誓う。
(3)牡鹿地区慰霊碑
石巻市大原浜町(牡鹿地区慰霊公園)
建立:2019年3月
牡鹿地区で犠牲になった135人のうち108人の名が刻まれた稲井石製の慰霊碑と、高さ2.8メートル、半径3.8メートルのアーチ型のモニュメント。3月11日午後2時46分に、光がまっすぐ差し込むように設計し「牡鹿祈望の輪」と名付けた。
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