青いこいのぼり、悠々と こどもの日の空に追悼と成長願う 東松島
「こどもの日」の5日、東松島市大曲地区で「青い鯉(こい)のぼりまつり」(実行委員会主催)があった。矢本海浜緑地公園近くの会場や周辺に約700匹のこいのぼりが掲げられ、東日本大震災で犠牲になった子どもたちを悼むとともに、今を生きる子どもたちの健やかな成長を願った。
大小さまざまな青いこいのぼりが風を受けて空にたなびき、訪れた家族連れなどが散策や記念撮影を楽しんだ。和太鼓やよさこい演舞のステージも会場を盛り上げた。2年続けて来場した大崎市古川二小3年の高子聖穏(しおん)君(8)は「こいのぼりがいっぱい泳いでいてすごい。楽しい」と笑顔だった。
行事は大曲地区出身の市職員伊藤健人さん(30)が、震災の津波で亡くなった末弟の律ちゃん=当時(5)=が好きだった青いこいのぼりを自宅跡に掲げたのをきっかけに始まった。
伊藤さんを中心とした「青い鯉のぼりプロジェクト」が続けてきたが、震災の13回忌を迎えたことを一区切りに、より地域に根差した行事にしようと、今年から市民を核とした実行委での運営に改めた。
実行委副会長に就いた伊藤さんは「みんなの青いこいのぼりとして、この景色を大切に育てていきたい」と話した。
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