石巻の復興、本音で語る 防災テーマに対談「ナイトバー」
東日本大震災の復興事業やまちづくりについて、語り手が本音で話す「ホンネで語ろう『ぼうさい』ナイトバー」が4月27日、ビデオ会議アプリを用いてオンラインで開かれた。
都市計画やまちづくりが専門の東北大災害科学国際研究所の姥浦道生教授、石巻市のまちづくり会社街づくりまんぼうで街づくり事業部長を務める苅谷智大さんらが登場。同研究所の佐藤翔輔准教授が進行役を務め、佐藤健教授が総括した。
姥浦教授は石巻市の都市計画を中心に説明。大きな目標として、人口減少に備えた市街地、公共施設の集約化や公共交通と連携した「コンパクトな街」、地域資源を活用するオンリーワンの「魅力ある街」の二つがあると述べた。
「石巻駅周辺の公共施設の集約やかわまち交流拠点施設など、一定程度の目標は達成されたが、被災後に再建者がいない土地の活用といった課題も残っている」と話した。
苅谷さんは復興やまちづくりに携わり、初期に感じたことを紹介。「堤防の高さが決まらなければ家や店が建てられないのがもどかしかった。議論をしようにも材料が少なく、いつ何ができ、どう決まるのかも分からなかった」と振り返った。
「検討や努力を重ねてプランは実現したが、計画を越える街にはなっていない。できた施設や空間を維持していく中で、価値の創出や、現金の流れをどう作っていくかを取り組んでいる」と語った。
ぼうさいナイトバーは日本自然災害学会が主催、同学会東北支部が企画した。
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