河北美術展・作品紹介 石巻地方からの出展(1)
第84回河北美術展(河北新報社、河北文化事業団主催、特別協賛日本航空)が仙台市宮城野区のTFUギャラリーミニモリで開かれている。石巻地方からの入賞は2人、賞候補1人、入選19人だった。作品を紙上紹介する。(随時掲載)
洋画
■一力次郎賞
「忘れた約束2023―I」鈴木千津さん(70)=石巻市
F100号のキャンバスに2人の女性が描かれている。よく見ると、走っている少女の姿もある。
「どれも自分。時間の経過を示した」
抽象と具象が融合したような作品に込めたのは「私」の存在であり、ゆったりした時間の流れである。
AIに象徴される今のデジタル社会になじもうとしない「私」がいる。
昨年の河北賞を含めて入賞は7回目。
日本画
■東北電力賞
「起源―景―」佐藤健太郎さん(32)=石巻市
最初の出品は宮城野高時代。4回目の挑戦で初の入賞を果たした。縦のキャンバス(縦162センチ×横97センチ)を生かして抽象的に表現したのは「滝」。
「水の力に魅せられ、ライフワークにしている」
大地からしみ出し流れ落ちる滝の本質を、画に落とし込もうとした。
東京都内の離島の高校で美術教諭をしていた。4年前に石巻市に帰郷。古里を拠点に絵の制作に励む。
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第84回河北美術展は21日まで仙台市宮城野区のTFUギャラリーミニモリで開催。午前10時~午後5時。入場料は一般・大学生800円、 高校生300円、中学生以下は無料。
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