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復興の知恵 移転跡地の新施設、歩みを紹介 石巻・津波伝承館で講話

集団移転跡地を活用した施設の概要や取り組みを紹介する平間氏

 東日本大震災からの復興に向けた歩みの中で最前線で活躍する人の講話を聞く「知りたい みやぎ復興の知恵」が7日、石巻市南浜町2丁目のみやぎ東日本大震災津波伝承館であった。

 県と東北大災害科学国際研究所が主催し、2022年度に4回開いた「3.11げんば探訪」の名称を変えて開催。仙台市若林区沿岸部の複合施設「アクアイグニス仙台」の平間雅孝支配人が講師を務めた。

 同施設は昨年4月、震災で津波被害を受けた若林区藤塚の集団移転跡地にオープンした。レストランや温泉などが入り、屋上は津波発生時の避難場所になる。

 平間氏は「藤塚」の地名を残してほしいという地元町内会の意向を受け温泉の名称に取り入れたことや、県内の高校生と連携した地域活性化の取り組みを紹介。地中熱などを活用しエネルギーの地産地消を図っていることも解説した。

 平間氏は「地域活性や交流人口の拡大が一つの使命と捉えている。エリアに点在する事業者を結び、点と点が線や面となり発展していきたい」と語った。

 大崎市古川福沼の公務員入駒成穂さん(56)は「点と点を結ぶ考えが印象的で、地中熱の活用など外から見ただけでは分からない話も聞けた」と話した。

 講話は隔月で開催し、23年度は6回を予定。次回7月2日は石巻市の一般社団法人「ウィーアーワン北上」の佐藤尚美代表理事が登場する。

知りたいみやぎ復興の知恵(旧3.11げんば探訪) - 宮城県

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