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新任校長に聞く 石巻地方小中学校(下) 蛇田中、矢本一中

千葉正人(ちば・まさと)さん、1965年6月栗原市生まれ。仙台大卒。振り出しは女川二中。石巻市教委学校安全推進課課長補佐・指導主事、門脇中、青葉中各校長などを務めた。東松島市在住。
平塚輝(ひらつか・あきら)さん、1967年11月石巻市生まれ。福島大卒。振り出しは旧雄勝町大須中。門脇、河北中などに勤務し、住吉中教頭、東松島市教委指導主事、名取二中校長を務めた。

 県教委の教職員定期人事異動で今春、石巻地方の小中学校に新たに着任した校長に抱負や学校経営の方針などを聞いた。

   ◇

蛇田中・千葉正人さん(57)

<自立できる人材を育てる>

 蛇田中は生徒637人の大規模校。「安心安全な学校が第一」と捉え、「地域と連携して防災教育を進めていく。それが子ども、教員の安全につながる」と強調する。

 これまで新型コロナウイルス下で地域と連携・協力する機会がなかった。「本年度は地域と顔の見える関係づくりに努めていく。地域の人には子どもを見守ってほしい」

 「石巻管内一の学校を目指して」をスローガンに、あいさつ・清掃活動・校歌斉唱の励行を進める。毎朝、西昇降口に立ち、登校する生徒に朝のあいさつをすると「元気よくあいさつする子が多い」という。

 中学生は多感で成長が著しい。「生徒に寄り添い、信頼関係を築いて接することが大切。課題を解決し自立できる人間として成長し、社会の中で活躍できる人材を育てていきたい」と語る。

 夢や目標に向かって努力すること、学習や部活動、学校行事に一生懸命取り組むことを期待する。「切磋琢磨(せっさたくま)して自己を高める。行事は生徒会を中心に創意工夫し、コロナ下より楽しめる新しいものを創り上げてほしい」

 恩師に憧れ教員になり、恩師が校長を務めた蛇田中の校長に。重責を担い「身が引き締まる思い」。

 

矢本一中・平塚輝さん(55)

<共に学び、個性磨く学校に>

 「何事にも誠実であれ」。この言葉をモットーに生徒や教職員、来客に誠意を持って対応する。中学生は多感な時期。「一人の人間として考えも尊重した受け答えをする」と語る。

 人間関係づくりの基本となるあいさつを重視する。「心を込めてあいさつをすることが大切。言葉には思いが詰まっており、思いがこもったあいさつは人間関係を円滑にし、親近感も深まる」と生徒に勧める。

 「教員は相手を気遣う気持ちを身に付けていれば、子どもの変化も察知できるし、子どもに寄り添った対応に結びつく。教師としての人間力を磨いてほしい」と期待する。

 東松島市は「魅力ある学校づくり」を重点に置く。矢本一中では、学力保障へ生徒が分かる喜びを実感できる授業づくりを進め、部活動や縦割り活動による絆づくり、居場所づくりにも力を入れる。

 「教師主導の教え込む授業から、生徒が主体的に考え、ペアやグループを組んで課題の解決に近づく協同的な学びの授業を取り入れている。縦割り活動を通じた人との関わりは重要で、個性は磨かれていく。教員と生徒が共に成長し歩む学校をつくっていく」

 「日本を支え、世界に発信する人材を育てたい」と夢も描く。

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