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公共交通再編 総合支所とイオンモール結ぶ直通バス、地域限定タクシーも 石巻市

イオンモールの停留所から出発する桃生地区の住民バス

 住民バスなど地域公共交通の見直しを進めている石巻市は本年度、桃生地区のバス路線を再編し、総合支所とイオンモール石巻(石巻市茜平4丁目)を結ぶ新路線と、地域内限定のワンコインタクシーの運行を始めた。市街地に直通する路線と地区内を柔軟に移動できる手段を組み合わせ、住民の利便性確保を図る。

 イオンモールへの新路線は従来の「桃生上品の郷線」の発着点を上品の郷(同市小船越)から変更し、イオンに直接乗り入れる。これまで市中心部にバスで向かうには上品の郷での乗り換えが必要だった。

 マイクロバスで運行し、平日1日3往復する。運賃は200~600円。イオンには市中心部を走る複数の路線バスが乗り入れており、イオンを結節点にすることで桃生地区の高校生の通学利用なども見込む。総合支所とJR石巻線佳景山駅を結ぶ路線は継続する。

 4月1日に運行を始め、1カ月間の利用者は102人だった。昨年4月の上品の郷線利用者の97人からわずかに増加した。

 市内では初めての運行となるワンコインタクシーは、利用者が少なかった地域内路線の「太田樫崎線」と「倉埣永井線」を廃止し、導入した。運行は月、水、金曜の午前8時~午後5時。桃生地区内での乗り降りなら500円で利用でき、高齢者らがバス停まで移動する負担もなくなる。

 4月の利用は159回、172人。昨年4月に廃止した2路線の利用者数は計24人だったのに比べ、大幅に増えた。

 新路線とワンコインタクシーは、本年度は実証運行として実施。路線再編に当たり、地区内の町内会加入世帯から年100円の協力金を徴収する。

 市は2022年3月に市総合交通計画を策定。22年度に重点地区に指定した河北、雄勝、北上の3地区は24年度に路線を再編する予定で、各地区で朝夕の時間帯のイオン直通の路線導入も計画する。市地域振興課の担当者は「桃生地区の実証運行の利用状況を見ながら、他地区の路線再編などにも生かしたい」と話した。

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