サン・ファン祭りに1万人 来場、昨年の3倍 コロナ5類移行も追い風
石巻市渡波のサン・ファン・バウティスタパークで21日、サン・ファン祭り(サン・ファン祭り実行委主催)が開かれ、多くの来場者が祭りを楽しんだ。隣接する県遣欧使節船ミュージアム(サン・ファン館)は改修工事で長期休館中だが、晴天と新型コロナウイルスの5類移行も追い風に、昨年の3倍に当たる約1万人が来場した。
会場には計20店の屋台やキッチンカーが並び、来場者らは石巻焼きそばやビールなどを楽しんだ。中央ステージでは、鼓笛隊やチアリーディングに加え、よさこいなどのパフォーマンスがあり、会場を盛り上げた。
鼓笛隊で鍵盤ハーモニカを演奏した渡波小5年の阿部藍(らん)さんは「人前で演奏するのは恥ずかしかったけれど頑張った」と満足そうに話した。
サン・ファン祭りは、遣欧使節船サン・ファン・バウティスタ号の木造復元船の進水式があった1993年5月22日を同船の誕生日とし、毎年この時期に開催している。
復元船は老朽化で解体されたが、サン・ファン号の偉業の伝承と地域活性化を目的に今年も開催された。東日本大震災やコロナ禍の影響で、オンラインや時期を変更しての開催もあったが、今回30回記念を迎えた。
実行委員長で石巻青年会議所理事長の後藤峻(たかし)さん(38)は「やっとコロナ禍前と同じ形で開催できた。当たり前のことが当たり前に楽しめる日常を感じて楽しんでほしい」と笑顔で語った。
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