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カンタータ「大いなる故郷石巻」 共に創る仲間紹介(4) 日本舞踊指導

母の遺志を継いで日本舞踊を指導する藤間さん

 カンタータ「大いなる故郷石巻」(石島恒夫作詞、小杉太一郎作曲)公演が28日午後1時半から石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で行われる。1973年の初演を皮切りに10年ごとに開催。今年は半世紀の節目、演出を新たにして臨む。「共に創ろう」を合言葉に励む仲間たちを紹介する。

東京都・藤間京緑さん(60)

 4年前に亡くなった母・藤間京緑さんの名前を継いだ。日本舞踊藤間流京緑会会主だった母は1983年、石巻市制施行50周年記念事業「カンタータ大いなる故郷石巻」の創作舞踊を振り付けし発表。87年の石巻川開き祭りでは「ザ・石巻パフォーマンス」で新風を起こした。日本舞踊を通して石巻市の文化発展、街の活性化に貢献した。

 そんな母の石巻での奮闘ぶりを、生まれ育った東京で耳にしながら日本舞踊とジャズダンスの「二刀流」で自分の道を切り開いてきた。それがカンタータ誕生から50年になる節目の今年、日本舞踊を指導することになった。母の遺志を継ぐ形になった。

 「プレッシャーはない。ただ東京に住んでいる自分でいいのかなと戸惑った」

 だが、引き受けた以上「この舞台(カンタータ)を新しいものに創り上げたい。母の古里である石巻のために尽くしたい」と誓った。

 稽古のため東京と石巻を往復。目指すのは「10人くらいのプロの舞踊家によるパフォーマンス」と強調する。

 「前方の座席を取り外しエプロンステージを架設する。少数精鋭による踊りで、これまでにないくらい面白い舞台を市民に届けたい」

 母は生前、市複合文化施設の完成を誰よりも楽しみにしていたという。そのステージに立つ。

 カンタータ「大いなる故郷石巻」公演は28日午後1時半から石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で行われる。初演から半世紀。10年ごとに上演されてきた古里賛歌である。チケットは完売。連絡先は主催の市文化協会0225(22)4689。

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