閉じる

カンタータ「大いなる故郷石巻」 共に創る仲間紹介(5・完) 合唱、実行委員

実行委員をしながら合唱に参加する及川さん

 カンタータ「大いなる故郷石巻」(石島恒夫作詞、小杉太一郎作曲)公演が28日午後1時半から石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で行われる。1973年の初演を皮切りに10年ごとに開催。今年は半世紀の節目、演出を新たにして臨む。「共に創ろう」を合言葉に励む仲間たちを紹介する。

石巻市・及川晋市さん(69)

 1973年の初演の時から合唱団の一員として参加。以後、10年ごとに開催されてきた公演で歌ってきた。カンタータとともに歩んできた人生だった。

 「私が住む住吉地区に住男(すみだん)と言って住吉男声合唱団があった。住吉中の音楽の太田昭先生の呼びかけで生まれた珍しい男子だけの合唱団。中学2年の時に団員になった」

 カンタータとの出合いは古里を見つめ直すきっかけになった。

 「歌に出てくる北上川も日和山も、鋳銭場も石巻港も、みな子どものころから見て知っている。すんなりとカンタータの世界に入ることができた。年を重ねることで気づいたのは、カンタータが古里への愛にあふれていること。歌うたびに愛着が湧いてきた」

 今年も合唱で参加する。同時に実行委員として準備に追われてきた。それだけに初演から半世紀を迎えたカンタータに寄せる思いは強い。

 「演出の三國(裕子)さんの下、演劇のような、ミュージカルのような総合芸術的なカンタータになりそう。いろいろな人が関わることでカンタータが進化している」

 子どもから大人まで世代を超えて市民みんなで創りあげるところにカンタータの魅力がある。「40年ぶりに帰省して参加する人もいる。カンタータが心の古里になっている。みんなで楽しもう」

 カンタータ「大いなる故郷石巻」公演は28日午後1時半から石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で行われる。初演から半世紀。10年ごとに上演されてきた古里賛歌である。チケットは完売。連絡先は主催の市文化協会0225(22)4689。

関連リンク

関連タグ

最新写真特集

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ