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思い、つながれ 碑巡りの地図(10・完)石巻 北上・河北エリア

 東日本大震災では自治体や寺院をはじめ、さまざまな団体、個人が無念の死を遂げた人々への思いをつなげようと慰霊碑を建立、あるいは未来への教訓を刻んだ伝承碑を作った。石巻地方の追悼の場所を巡る。

(1)北上地区慰霊碑

石巻市北上町十三浜(北上地区慰霊公園)
建立:2018年3月

イヌワシをモチーフにした碑

 新北上川河口を背に慰霊碑、希望の鐘、モニュメントが並ぶ。慰霊碑には北上地区で犠牲になった264人の名前が刻まれ、中央の柱の上には旧北上町の町鳥「イヌワシ」の像が御霊をイメージした球体を守るように羽を広げる。「希望の鐘」は遺族の寄付による。旧北上総合支所跡にあった吉浜小慰霊碑も園内に移転した。

(2)北上地区物故者諸精霊の碑

石巻市北上町十三浜
建立 2017年2月

地元有志が建立

 国道398号の三陸復興国立公園駐車場(きたかみさくら公園)の隣接地にある。地元の建設業者や葬祭業者が、近くで手を合わせられる場所を-と建立。276人の名が刻まれた慰霊碑と観音像が立つ。

(3)鎮魂の桜の森 祈りと供養の標

石巻市皿貝寺入山
建立:2014年12月

雄勝産の玄昌石を積み重ねた碑

 震災被災地で桜の植樹に取り組む一関市の一般社団法人が皿貝の観音寺裏山に整備した「鎮魂の桜の森」にあるモニュメント。本体は雄勝産の玄昌石製で直径3メートル、高さ1メートルの半円形。台座は稲井石。犠牲者と同じ数(1万5882枚)の玄昌石を積み重ねた。女優倍賞千恵子さんが植樹した桜もある。

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