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大雨に備え着々と 土のう設置など、300人が水防訓練 東松島市

「積み土のう工法」で土のうを設置する水防団員ら

 東松島市水防訓練(東松島市、市水防団主催)が28日、東松島大橋近くの鳴瀬川河川敷であった。市水防団員や石巻地区消防本部の職員らが土のうの設置方法などを実践し、近年急増する水害への備えを確認した。

 約300人が参加。訓練は前日午後9時に県東部に大雨洪水警報が発表され、堤防に越水の危険箇所や漏水が発生したとの想定で実施した。水防団員と消防職員が20~25人ほどの隊を組み、「積み土のう工法」や「月の輪工法」と呼ばれる方法で土のうを設置した。

 積み土のうは幅約7メートルの範囲に土のうを積み上げ、くいで固定。月の輪は漏水箇所の拡大による決壊を防ぐため、半円形に積んだ土のうの内側に水をためて管から流すことで水勢を弱める。団員らは土のうや間に詰め込む土を素早く運び、声を掛け合いながら積み上げた。

 市内には1級河川の鳴瀬川と吉田川が流れる。昨年7月の大雨では1時間に約100ミリの猛烈な雨が観測されたとして、記録的短時間大雨情報が出された。

 市水防団の桜井光悦団長(58)は「大雨時には関係機関の警戒が必要。今後も発生するであろうさまざまな水害に備え、水防工法技術の習得が不可欠だ」と呼びかけた。

 訓練は3年に1度、石巻市と持ち回りで開催。消防操法大会との兼ね合いで今回は5年ぶりに実施した。

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