女川・出島架橋 アーチ、姿現す 中学生が現場見学
女川町の離島・出島と本土を結ぶ出島架橋の組み立て工事が同町石浜地区で始まって約4カ月が過ぎた。現在はアーチ状の橋の大部分が姿を現し、町民や女川を訪れる人の注目を集めている。10月には組み立てが終わる見込みで、その後、竹浦地区と出島を結ぶ架橋現場で設置作業に取りかかる予定。2024年12月の開通を目指す。
5月30日には組み立て作業の現場を女川中(生徒101人)の1年生24人が見学し、開通後の町の姿を想像した。地元にできる新たな橋を間近で見てもらうことで、町に愛着を持ってほしいと町が企画した。
生徒らは橋上部の施工を請け負うJFEエンジニアリング東北支店(仙台市)のスタッフから、橋桁の一部を津市で製造し、大型台船で運び込んだことや今後の作業工程について説明を受けた。
地上から約15メートル上昇する高所作業車から巨大な橋全体を見渡した他、重機に乗ったり、橋の組み立てに使われるボルトを締めつけたりした。
渡辺梨緒さん(13)は「これまでは遠くで見ているだけだったので実感がなかったが、近くで見ると迫力がある。開通したら出島に行ってみたい」と話した。
出島架橋は全長364メートルのアーチ橋。架橋によって漁業が盛んな出島と本土の往来が活発になるほか、災害時には避難道路としても活用されるなど防災面の改善につながる。
町建設課の佐藤司課長は「橋の完成で観光面などでもにぎわいが生まれる。子どもたちには実際に橋が架かったら渡ってもらい、今日見たことを思い出してくれたらうれしい」と話した。
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