女川原発再稼働差し止め訴訟、請求棄却　原告側が控訴　一審判決に不服

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　重大事故を想定した広域避難計画に不備があるとして、石巻市民１７人が東北電力に女川原発２号機（女川町、石巻市）の再稼働差し止めを求めた訴訟で、原告側は５日、請求を棄却した仙台地裁判決を不服として控訴した。

　原告側は、重大事故が発生する具体的危険性を原告側が立証すべきだとした一審判決を批判。立証しなくても重大事故発生の可能性は否定できず、その考えに基づいて避難計画は定められていると主張し「大事故が発生する前に避難計画の不備を改めさせるべき裁判所の使命を放棄している」などと訴える。

　原告団長の原伸雄さん（８１）は「原発の『安全神話』に浸りきった判決で怒りを禁じ得ない。仙台高裁は実効性の有無にしっかりと向き合ってほしい」と語った。

　一審判決は「危険があると認めるに足る証拠はない。避難計画が実効性を欠いていることだけで運転差し止めを求めることはできない」と判断。実効性自体には「個別の争点を判断するまでもない」として言及しなかった。