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授業の質向上へ「学年担任制」 石巻・鹿又小、教員2人で1学級を指導

隣の学級の担任が指導する5年1組の音楽の授業

 石巻市鹿又小(児童308人)は本年度、「学年担任制」を取り入れた。学級の児童に担任だけが関わるのではなく、隣の学級の担任も関わるようにした。学年の教員2人で一つの学級を見ていく。授業はそれぞれ得意分野の教科を受け持ち、専門性を高めた授業を提供する。

 同校は本年度、若手の教員が増え、12人中、半数の6人となったことから、各学年2学級の担任をベテランと若手の体制にした。経験豊富な教師が若手を支え、授業は各教員の得意分野を教える。授業の質が向上し、教材研究の労力が軽減され、「指導レベルの均一化と効率化」(浦山正幸校長)が図られる。

 これまでは1人の担任が学級の児童に対応してきたが、学年担任制では2人の教員が関わり、子どもの成長を後押しする。児童が抱える課題にも連携して対処する。児童にとっては、悩みが生じた時の相談は2人の教員に選択肢が増え、安心感が増す。

 浦山校長は「学年担任制は教師2人で児童の良さを伸ばせるし、課題も2人でバックアップできる」とメリットを強調する。

 学年担任制の導入は全国的にも珍しいという。鹿又小では、本年度は試行段階で、やり方は各学年に委ねている。初年度は課題や成果を検証し、児童の学力と成長を保障するシステムを構築し、来年度に本格実施する。

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