走って体感、石巻の今 「復興マラソン」あす号砲 日和大橋の起伏が焦点
東日本大震災の被災地支援への感謝や復興状況を発信する「第7回いしのまき復興マラソン」(石巻市、河北新報社、石巻市スポーツ協会など主催)が10、11の両日、石巻南浜津波復興祈念公園発着のコースで開かれる。1605人が出場予定で、被災地の現状を自らの足で確かめる。
10日はウオーキング・ノルディックウオーキングの部、メインのマラソンの部は11日に実施する。
ハーフマラソンは11日午前9時半、10キロマラソンは同日9時40分にスタート。両種目ともに高校・一般39歳以下、40歳代、50歳以上の各男女別で実施する。ハーフには計677人、10キロは703人がエントリーしている。
ハーフは祈念公園から雲雀野町、中島町でそれぞれ折り返し、日和大橋や石巻魚市場付近を通過後、長浜町でUターンする。
10キロは日和大橋へ向かって進み、石巻魚市場を抜け、渡波地区の長浜付近で折り返す。ハーフ、10キロともに競技終了は午後0時15分の予定。
10日のウオーキング・ノルディックウオーキングの部は午前10時スタート。コースは約8キロで、225人が参加予定。祈念公園の4丁目北広場前からスタートし、日和大橋を渡って湊地区を抜け、新内海橋を通った後、石巻市震災遺構の門脇小付近を経て、祈念公園内に戻る。
第1休憩所は湊地区コミュニティ広場(旧湊二小)、第2休憩所は市かわまち交流センター。午後1時に競技が終了する。
<谷川さんのランニングクリニックも>
いしのまき復興マラソンのゲストランナーとして、1991年の東京国際女子マラソンで優勝した実績を持ち、スポーツコメンテーターとして活躍する谷川真理さんが参加する。
第2回大会からゲストを務めている谷川さん。10日午後3時からは、石巻南浜津波復興祈念公園で谷川さんによるランニングクリニックが開かれ、参加者はランニングフォームなどの指導を受けられる。
復興マラソンにエントリーしている人が対象の事前申込制で、参加者にはクリニックオリジナルのTシャツが配布される。
ランナーに聞く
いしのまき復興マラソンは昨年から、石巻南浜津波復興祈念公園発着の海岸沿いのコースで実施している。コースの特徴や今大会の意気込みについて、ともに石巻RC所属で、ハーフマラソン6連覇がかかる大橋真弥さん(29)と、10キロ40歳代男子で昨年3位に入賞した遠藤直樹さん(44)に聞いた。
大橋さんは昨年、ハーフ(21.0975キロ)を1時間8分59秒で走りきり、大会5連覇を達成。石巻市出身で、市職員を務めている。勤務後を中心にほぼ毎日1時間、計20キロ程度を走っている。今回の復興マラソンは、4日にあった仙台ハーフマラソンなどを含め4週連続の出場になる。
遠藤さんは前回10キロを36分15秒で完走した。南三陸町出身で、現在は富谷市在住。石巻専修大陸上競技部出身で、2013年から石巻RCに所属している。
昨年の大会を振り返り、両者ともに「走りやすいコースだった」と話す。「ポイントは日和大橋」と口をそろえる。
大橋さんは「アップダウンがあり、走るリズムをつくりやすく、近くには海も見える。地元でのレースはやはり力が入る。6連覇を目指して頑張りたい」と意気込む。
遠藤さんは「橋付近の起伏を利用して、走りを勢いづけたい。40代は速い選手が多く、昨年以上の結果を目指す」と語った。
石巻RCは、現在20~60代のメンバー約30人を中心に活動。平日夜や土曜日を中心に、石巻市総合運動公園で練習しているほか、年末年始の走り納め、走り始めなどを行っている。
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