フレッシュマン奮闘>石巻魚市場
この春に新たな一歩を踏み出した若者たち。研修や業務の現場で奮闘の日々が続く。新たな舞台に立った新社会人を紹介する。(随時掲載)
石巻魚市場 佐藤光生稀(みぶき)さん(18)
<全種類の魚、覚えたい>
初夏を迎え活気づく石巻魚市場。慌ただしく魚の行き交う現場で後れを取るまいと、一生懸命に仕事に取り組む。
石巻市鹿妻地区出身で、親類に漁師が多い家系で育った。幼い頃から漁業は身近だった。宮城水産高に進学。進路選択に悩んでいる時、学校の先生から魚市場を薦められ、今春入社した。
毎朝1時半~2時に起床し、3時に出勤、正午頃まで働く。定置網船の水揚げや陸送で市場に入る魚を選別したり、搬入量を専用の紙に記録したりする業務を担う。
「船のことは分かるけれど、市場の仕事は学んでこなかった」と語る。魚の見分けがつかなければ仕事にならない。初めはあたふたしたが、今は初めて見る魚をその場で覚える余裕も出てきたという。
スピード勝負の慌ただしい職場だが「忙しいと『もっと来いや』と気持ちが燃えてくる」と笑顔を見せる。時にはミスをしてしまうこともあるが、先輩職員が「ここが良かったけど、もう少しこうすれば良い」と解決策をアドバイスしてくれるという。「面白く、優しい先輩たちのいる現場が楽しい」と声を弾ませる。
先日は「セミホウボウ」という珍しい魚が揚がり、写真に収めた。「早く一人前になるのは当たり前。全部の種類の魚を覚えたい」と目標を語った。
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